Michael Spyres(マイケル スパイレス)は1980年アメリカ生まれのテノール歌手
この人は現代を代表するテノール馬鹿。じゃなくて、超高音をもっとも自在に操るテノール
とりあえず、ハイC以上の高音を当たり前のように出すことで既に一部のファンにはお馴染みになっている
ひと昔前は、King Of Heigh Fとして有名になったウィリアム マッチウッツィが高音を出す技術では他社の追随を許さなかった。
この人に対抗できる程に高音を得意とするテノールが出てきたことは驚くべきことである。
あえて言うなら、マッテウッツィは完全にレッジェーロ(とっても軽い声質)
なのに対して、スパイレスはもう少し強いリリコ寄りだと言うこと。
なので、今後歳を重ねると声が重くなって、超高音を売りにすることもなくなるのではないかと
個人的には予想しているが、果たしてこの声がいつまで持つのかは正直想像がつかない。
実際、今年の演奏(ヴェルディのレクイエムのソロ)
では既に声が少し重くなっているように見える。
そのことで、気になってくるのが発音の不明瞭な部分。
超絶技巧、超高音で打っている時はソプラノでもそうだが、言葉が多少不明瞭でも周りは許容する。
だが、他の歌手と同じ土俵(他の歌手も出せる音域)で勝負せざるを得ない状況になれば話は別だ。
軽いソプラノは高音が出なくなれば消耗品のように消えていくことが多い
(女性の場合は妊娠や育児もあるから余計にね)
一方軽い声のテノールもレパートリーを誤まれば声を壊すのは必然だ。
今後彼がどのような役柄をレパートリーとしていくのか注目していきたい。
とりあえず今は超高音を、フィギュアスケートのジャンプを見るように楽しんでおこうではないか!
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