COVID-19関連の常識が実は常識ではないことの説明

声楽関連の記事だけを書く予定でしたが、covid19に関しては一度私自身の意見を書いておかなければいけないと思い、このブログの用途とは違いますが、今まで調べてきた情報をまとめたいと思います。

 

<もくじ>

◆感染者数の定義について

◆PCR検査の信頼性について

◆COVID-19の毒性について

◆完全に軽視されているメンタルヘルスの観点

◆マスクの有用性について

◆コロナ対策という大義名分があれば何をしても許される世の中になっている

◆最後に

 

 

 

 

 

 

 

◆感染者数の定義について

連日感染者数が過去最高を更新している。
という情報がニュースで報じられていますが、そもそも新型コロナウィルス(covid19)感染者の定義とはどうなっているのでしょうか。

国立感染症研究所のページには
「臨床的特徴等から新型コロナウイルス感染症が疑われ、かつ、検査に
より新型コロナウイルス感染症と診断された者」を指す
とあります。

「臨床的特徴等」という言葉の意味が曖昧すぎますので、重要なのは感染症と診断されたことによって感染者と扱われるととらえるのが妥当でしょう。

そこで大事なのは診断方法になるのですが、ご存じの通りPCR検査が一般的ですから、ここで陽性反応が出た人が基本的には感染者数にカウントされると考えるのが妥当でしょう。

そこで本題です
PCR検査については、検査抑制派と言われる言論人が
「偽陽性・偽陰性もあるから検査は意味がない。」
「検査を増やすと医療機関に負担になるので医療崩壊の原因になる」
など一般的には受け入れられないことを言っていたりもしますが、
多くの人は、もっと受けたい人が自由に受けられるようにすべきだ。
と考えているのではないかと思います。

 

 

 

◆PCR検査の信頼性について

私は検査抑制論というより、そもそもPCR検査そのものについて疑問を持っています。
その第一の理由は世界標準となる検査基準が存在しないためです。

コチラに書かれている通り、サイクル数(CT値)がそもそも国によって違う。

 

★☆★以下記事の一部抜粋★☆★

PCR検査は検体の温度の上げ下げを繰り返すことで、ウイルスの中にあるRNAを増幅し、感染の有無を判断する。わずかな量でもウイルスを検出できれば、感染を確認できる。ウイルスが存在しないか、極めて少なければ「陰性」と判断される。

陽性と判断する基準値には、増幅に必要なサイクル数(CT値)を使う。基準を高く設定するとウイルス量が少なくても陽性と判断される。国立感染症研究所の新型コロナの検査マニュアルでは、原則この値が40以内でウイルスが検出されれば陽性と定めている。

一方、台湾では35未満に設定しているとされる。日本で陽性となった人が台湾では陰性となる可能性がある。中国は中国疾病対策予防センター(中国CDC)によって37未満を陽性と判断するが、37~40の場合は再検査などを推奨している。

日本でも一部検査機関では40に近いと再検査する機関もあるが、国の指針などはない。国際的にも40程度に設定している国が多いとみられる。

基準値が問題になるのは、この値を高めに設定すると、ウイルス量がごく微量で、他人に感染させる恐れがない人まで陽性と判断してしまう恐れがあるためだ。入院や治療が不要な人まで陽性とされる懸念がある。

英オックスフォード大学の研究チームはPCR検査が死んだウイルスの残骸を検出している可能性があると報告。英国の別の研究では、値が25より小さい陽性者の85%以上は他人に感染力があるウイルスが培養できたが、35を超えると8.3%しか培養できなかったとの結果もある。

★☆★転載ここまで★☆★

 

つまり、日本で陽性者としてカウントされている人は殆どが他人に感染させる恐れのない可能性が高いことがわかります。

そもそも、PCR検査は新型コロナウィルスだけを検出するものではありません。
夏になっても感染者数が減らなかった時に、アデノウィルスが実は陽性に含まれているのではないか?と言っている人もいたほどで、
実際にコチラによると、ヒトアデノウイルスは飛沫感染により伝播してPCR検査で検出するのですね。

更にインフルエンザの患者もコロナとしてカウントされているのではないか?
という意見も時々聞かれます。
そして、その根拠として挙げられるのが、コロナが流行だすと同時にインフルエンザ患者が激減している。というものです。
実際、インフルエンザの患者はあり得ないような数字で減っています。

 

 

★☆★以下コチラから一部抜粋★☆★

今年のインフルエンザ患者数が例年より少ないことが、厚労省の集計によって明らかになりました。9月1日以降の10週間で発生した全国のインフルエンザ患者数は148人。過去5年の患者数の平均1万7,000人と比較すると1%以下という低い水準です。

★☆★転載ここまで★☆★

 

しかもこちらの記事によれば、インフルエンザのワクチンを接種する予定の人は昨年より12%も減っているというのですから全くもって不思議ですね。

これだけ見ても、PCR検査に世界共通の基準がなく、新型コロナウィルスだけを検出するものでもないことは明白なので、この検査をここまで信頼するということに疑問を持たざるを得ません。
少なくともCT値は世界基準を作らなければいけないはずなのですが、そういうことを主張する徹底検査主張者を見たことがありません。

 

 

※2020年12月17日
遂にWHOがPCR検査に問題があることを認めました

WHO Finally Admits COVID19 PCR Test Has A ‘Problem’

これをもって、CT値を無視して、検査拡大を訴える言論人、医師、政治家は本当に情弱か、知っていて言っているのであれば詐欺師ということになります。

 

 

ビタミンA配合の栄養機能食品、海苔の瞳

 

 

 

◆COVID-19の毒性について

このウィルスの毒性については様々な意見があり、
国によって死亡率が全然違うことから、
「毒性の強い株とそうでない株がある」
「アジアの方がヨーロッパの民族より免疫を持っている」
というのがよく聞かれることかと思います。

しかし、株が大量に増えていようと毒性は確実に下がっている。
という結果がすでに出ているのです。

 

★☆★以下コチラから一部抜粋★☆★

パンデミックの拡大が続くなか、あまり日本では報道されていない傾向がある。それは、新型コロナウイルスの致死率の大幅な低下という傾向だ。以下が日本を始めとした主要国の致死率の推移である。9月、10月、11月前半、11月後半の数値だ。

日本
致死率:1.90% → 1.75% → 1.65% → 1.50%

アメリカ
致死率:2.89% → 2.54% → 2.26% → 2.06%

イギリス
致死率:10.06% → 4.75% → 3.89% → 3.62%

フランス
致死率:6.34% → 2.81% → 2.28% → 2.30%

スペイン
致死率:4.42% → 3.07% → 2.80% → 2.73%

イタリア
致死率:13.4% → 6.18% → 3.99% → 3.52%

ドイツ
致死率:3.95% → 2.08% → 1.62% → 1.54%

★☆★転載ここまで★☆★

 

この通り死亡率は下がり続けており、
原因についても、同記事より医療インフラが十分ではない国でも死亡率は下がり続け、
集団免疫を獲得するには感染者が少な過ぎるという理由で、弱毒化が最有力であると説明しています。

 

 

 

◆完全に軽視されているメンタルヘルスの観点

ロックダウンが感染症を抑え込む有効政策だと思っている人は今でも多いかもしれませんが、これは全くの誤りです。

 

 

★☆★以下の記事から一部抜粋★☆★

「コロナだけが原因の死者は6%」が浮き彫りにした、米国民の健康事情

米国の新型コロナによる死者のうち、2万7000人超(16%)は糖尿病も患っていた。また、4%は肥満だった。米国人の40%は肥満で、この割合は先進国のなかで最も高く、経済協力開発機構(OECD)加盟国平均の2倍超だ。

米国は心疾患による死亡率も、欧州やアジアの大半の国より高い。新型コロナによる米国人死者のうち、22%は高血圧も患っていた。もし米国人の健康状態がほかの高所得国と同程度なら、新型コロナウイルス感染者の死者はずっと少なかった可能性がある。

★☆★転載ここまで★☆★

 

 

このように、ロックダウンを行ったがために、
より食生活が乱れ、運動もしなくなり、通院もしなくなり健康を害する。
余談ですが、私の父も全く外出しなくなり、今ではすっかり俳人のように殆ど歩けない状態になってしまった一方、普段とかわらない生活をしている母は元気です。

 

そして、自粛やロックダウンによって人同士の交わりが阻害されたことによって孤独を抱える人が増えています。
この孤独は実は深刻な健康被害をもたらす可能性があることがわかっています。

 

 

★☆★以下コチラから一部抜粋★☆★

「孤独」は、健康障害を引き起こす可能性がある

問題なのは、孤独という状態が、相当な健康障害を引き起こす可能性があることです。

孤独とは、客観的にみると社会集団のなかで周囲から隔離された状態に近く、一般には心身にストレスが生じる状況です。自律神経の交感神経と副交感神経のバランスを崩し、ストレスホルモンなどが上昇、免疫作用を低下させてしまいます。イライラ、不眠、便秘、冷え、血圧の上昇などの症状の悪化を招くのです。最近の研究では、孤独が運動不足、飲み過ぎや喫煙よりも健康障害リスクが同等以上ということも分かってきました。

ここ数年の間に、世界中で孤独と健康被害に関するニュースが相次いで報道されました。まず、2014年の米国学会で発表されたのは、孤独が早期死亡を50パーセント増加させ、孤独による早死が肥満の2倍に相当するリスクがあることです(カシオッポ J、アメリカ科学振興協会)。

さらに2017年には、これまで発表された世界中の無数の論文を解析した結果、孤独による死亡リスクは、

●アルコール依存症と同等

●毎日15本の喫煙と同等

●運動不足よりも大きい

と判明しました。さらに先の2014年に発表されていた「肥満の2倍のリスク」も改めて評価され、報告されたのでした(ホルトランスタッド J、アメリカ心理学会)。孤独は、アルコール依存症だけでなく、高血圧、糖尿病、心臓病や肺の病気などの生活習慣病に匹敵するか、またはそれ以上の高いリスクで健康障害を引き起こすことになります。

同じ2017年、今度は米国の前公衆衛生局長官が「中年男性がいま直面する最大の脅威は喫煙や肥満ではなく、孤独だ」と公表し、翌2018年には、英国から「孤独担当大臣」の新設が発表されたのです。

英国は、特に「孤独がアルコール依存症、薬物依存症やうつ病などの病気のリスクを高める」ことや「男性が孤独の犠牲者になりやすい」として、10年ほど前から本腰を入れて対策に取り組んでいます。孤独な人の身の回りの世話や話し相手になるソーシャルワーカーなどの組織、24時間365日の電話相談サービス、男性だけのDIY工房や「歩くサッカー」(身体に負担の少ない走らないサッカー)教室などがすでに数多く存在しています

★☆★転載ここまで★☆★

 

コロナウィルスで亡くなった人ばかりをピックアップする一方
その政策によって犠牲になっている人は全くの無視をする。
こんなことがあって良いはずがありません。

昨日10代で初めて日本で亡くなった方が出た。という情報が誤報なのか正しいのかでざわつきましたが、そんなことがニュースになってしまうことがオカシイのです。
それを言ったら、インフルエンザワクチンを接種した学生が韓国では亡くなっているし、
今年の酷暑でマスクを着用させられたがために、甚大な熱中症被害を出し、結局はコロナで亡くなった人より熱中症で亡くなった人の方が遥かに多いという状況になってしまいました。

 

他にも、命は無事でも様々な自粛やロックダウンによって引き起こされた問題があります。

詳細は転載しませんが、記事のリンクを貼っておきます。

 

AGA治療院に相談が急増…新しい生活様式は髪に害? コロナハゲの恐怖!

コロナでDV相談件数が1.6倍に増加

米若者、4人に1人「自殺考えた」 新型コロナでCDC調査

 

 コロナ対策が一番上手くいっている国はニュージーランドなのだそうですが、
そのニュージーランドが実は子ども精神的幸福度ワースト1なのです。

 

 

 

 

 

 

◆マスクの有用性について

マスクは本当にウィルスを防ぐ効果があるのか?
これは誰もが考えることでしょうし、恐らく調べた方もいらっしゃるでしょう。
そうすると、大抵は有効性が認められるという情報が出てきます。

東大が行った実験でもマスクは効果がある!と発表され、新聞でも報じられていました。

しかし、この実験は所詮マネキンを使った実験ではありません。
もっと大々的に行われた臨床実験結果を参考にすべきです。

例えば

「デンマークのマスク効果の研究」解釈は?

上記に詳しい実験内容と結果が書かれているのでご覧頂ければと思いますが、
6000人規模の人員を投入した結果として、防ぐ効果があるとは結論付けられないというものです。
マネキンを使って効果ある。といってる記事とどっちが信頼性があるかという話ですね。

 

更に、アメリカ 海兵隊  3143人を使って行われた実験もありますが、こんな大規模な実験の結果が日本語になっている記事が存在しないのです

英語原文は以下

Even a Military-Enforced Quarantine Can’t Stop the Virus, Study Reveals

この内容を取り上げてブログを書いている方もいますので、コチラから抜粋いたします。

 

 

 

★☆★以下一部抜粋★☆★

研究に参加したすべての海兵隊員の新兵は、睡眠中あるいは食事中を除いて、屋内でも屋外でも常に 2層の布製マスクを着用した。

彼らは、すべての場所において、少なくとも 6フィート (1.8メートル)の社会的距離を確実に履行した。演習地を離れることは許可されなかった。

また、表面透過に寄与する可能性(物体の表面に付着しているウイルスから感染する可能性)のある個人用電子機器やその他のアイテムにふれることは禁止された。

さらに、定期的に手を洗い、彼らは洗面台付きの 2人部屋で就寝し、共有のダイニング施設で食事をし、共有のバスルームを使用した。

すべての新兵は毎日部屋を掃除し、部屋を使用するたびに漂白剤でバスルームを消毒し、各小隊が食べた後に漂白剤で掃除した食堂で調理済みの食事を食べた。

ほとんどの指導と演習は屋外で行われた。

新兵のすべての移動が監視され、人と人との接触を最小限に抑えるために指定された建物の出入り口を使用し、一方向の人の流れが実装された。

研究への参加に関係なく、すべての新兵たちは毎日体温と症状のスクリーニングを受けた。各小隊に配属された 6人の教官が 8時間交代で、検疫措置を実施した。

新兵が新型コロナウイルスと一致する徴候または症状を報告した場合、電話で報告し、新型コロナウイルスの迅速な PCR 検査を受け、テストの結果が出るまで隔離された。

教官たちも演習場からは出られず、マスクを着用する必要があった。あらかじめ準備された食事が提供され、毎日の温度チェックと症状のスクリーニングを受けた。

陽性の症例が診断された小隊に配属された教官は、迅速な PCR 検査を受け、結果が陽性の場合、教官職務から外された。

それで、このような厳しい検閲の生活を続けた後、新兵全員に検査をしてみると、

「感染は拡大していた」

のでした。

感染者の 90パーセントは無症状だったとのことですが、いずれにしても、「何をどのようにしても感染は広がる」ことが、ある程度実証されたと言える研究とも言えます。

★☆★転載ここまで★☆★

 

マスクが有用なだけかどうかだけが問題なのであれば私は特に無視しても良い話題だと思っていますが、
重要なのはマスクを常時着用することの有害性についてがほぼ論じられないことです。

前述のように夏場は熱中症の原因となることが話題にはなりましたが、結局何も対策はなされずに沢山の熱中症の被害者を出してしまいました。

それだけではありません。
こちらも記事の内容は抜粋しませんがリンクだけ貼っておきます。

 

 

コロナ禍で急増!「マスク頭痛」はなぜ起きる?3つの原因を知って対策しよう

※こちらの記事にある通り、二酸化炭素過多な状態になり、
本来呼吸器系に異常がないと起こらないような呼吸不全を引き起こす可能性もゼロではないでしょう。

 

 

「マスクない人怖い」コロナ禍の子、心にのしかかるもの

大人ですらマスク警察なる輩がでてくるくらいですから、子供に与える心的影響も計り知れません。
また、常に表情を隠し、距離をとっているような状況で子供にまともなコミュニケーション能力が身に着くのでしょうか。

 

愛情ホルモンが成長を促す!スキンシップ上手な保育士さんになろう

マスクからは少しズレますが、今は保育士なんかも簡単に子供と触れ合えない状況でしょう。
スキンシップの欠如がどのように子供に影響を与えるのかも未知数です。

 

一応、飛沫を飛ばさない効果があることだけは確かなので、
私も喋る時だけは着けるようにしてますが、
そのような時でも二酸化炭素過多にならないため絶対に鼻は出します。

絶対に高価のあることだけを自分で調べて実践していかねば、誰も正解は教えてくれませんからね。

 

 

レザーブランドエスファクトリー ステーショナリー商品画像

 

 

 

 

◆コロナ対策という大義名分があれば何をしても許される世の中になっている

ドイツ今急激に全体主義へと向かっています。
と言うのも、11/18にDas Infektionsschutzgesetz「感染予防法」なる法律ができました。
これが一部では、全権委任法と同じではないか?という声もあがりました。

そして、これに反対するドイツ国民がデモも行っていた訳です。

 

 

YOUTUBEにもデモの映像はあります

「gegen」は反対、IFSGはInfektionsschutzgesetzの頭文字です。

これはベルリンですが、ライプツィヒでも、一連のコロナ対策に反対するQuerdenken-Demoというものが起こっており、これも複数の都市で起こっている模様。

遡れば、8/31にベルリンでマスク着用義務(Masken Pflicht)に反対するデモがあったのですが、
そこからドイツもコロナ対策のためなら何自由を捨てても良いと考える人と、
自由のために闘う人に分断されている感じがします。

 

ドイツの若手天才哲学者評されるマルクス ガブリエルが日刊ゲンダイのインタビューに答えているのですが、その内容がまさに上記になります。
非常に重要な内容のためほぼ全文を転載します。

 

★☆★以下よりほぼ全分転載★☆★

天才哲学者が危惧する パニックの政治とデジタル全体主義

 

実質的な脅威ではないのに過剰に反応しているという意味では、人種差別にも似た側面があると思います。このような衛生至上主義は世界各国ではびこり、「パニックの政治」が台頭しています。もちろんウイルスは脅威ですが、多くの国で行われているような警戒は過剰です。この過剰な警戒こそが真の脅威です。

――どういうことでしょう?

現在、ロックダウンまでではないものの、欧州では再び、強い規制が始まっていて、これに対し疑問を呈すると、組織化されたソーシャルメディアの大衆に攻撃されます。理性的な議論すらできないのです。「おまえはオワコンだ」とネットで一方的に有名人をたたく文化がアメリカから伝播してきていますからね。コロナを理由にした非常事態が継続することによって「自由な政治」がなくなることのほうに、私は脅威を覚えます。

「自由」は、民主主義において保障されなければならない最高の価値のひとつですが、衛生至上主義が、自由な民主主義にとって極めて深刻な脅威になってきた。これは新しい現象です。

■米中サイバー戦争は中国が勝利する

――衛生至上主義で社会が理性を失っているということですが、その状態が続くとどんな問題がありますか。

「デジタル全体主義」が各国で台頭するでしょう。インターネットの影響で、史上初めて、地球上の全人類の行動が同期化していて、全人類が同時に同じものに恐れを抱いています。ここで忘れてならないのは、今回のコロナウイルスによる「パニックの政治」の起源は中国だということです。そしてその中国が、コロナ対策もデジタルを駆使してつくり上げましたよね。

その背後にあるのは、中国と米国のサイバー戦争です。中国のサイバー攻撃はご存じでしょう。米国のほうは、コロナ禍をチャンスに、デジタルサービスがビジネスを拡大させました。このインタビューで使っている「Zoom」やソーシャルメディアにとってはパンデミックは好機です。サイバー戦争の覇権を争う米中両国とも、コロナ禍を利用しているのです。

――人類がデジタルに支配され、その覇権を米中で争っていると。

私は、このサイバー戦争で中国が勝利するとみています。米国は民主主義国であり、自由を重んじる。しかし、中国共産党にとって個人の自由など無価値で、国の統治において自由は重要ではありません。中国はデジタル化という極めて巧妙な手段で、米国から覇権を奪取したのです。2020年は中国が主導権を握った年になるでしょう。
オンライン取材は白熱した(C)日刊ゲンダイ
拡大する
ジョージ・オーウェルのシナリオが「Zoom」上に
――著書「全体主義の克服」で、<科学と技術によって現代社会のあらゆる問題を解決できるという誤った信念>と断じています。確かにコロナ禍でAIやSNSなどへのやみくもな服従が進んでいるように思います。デジタル化が無制限に進み、監視が強化される不安もあります。

パンデミック前に書いた本ですが、その通りになっています。いまや科学や技術は新たな宗教になりつつある。そして、監視社会は将来のことではなく、現在進行形です。ジョージ・オーウェルが「1984」で書いたシナリオが、この「Zoom」上でまさに起きていると言っていい。米国、中国、日本、ドイツなどあらゆる国の諜報機関は、その気になれば、いま私たちが「Zoom」を使って話していることにアクセスできてしまいます。

――「デジタル全体主義」では、20世紀の全体主義のように独裁者がいるわけではないともおっしゃっています。これは市民の側が求める「下からの全体主義」とも言えるのでしょうか。

中国に関して言えば、デジタルを使った手段を用いているとはいえ、20世紀型の古い独裁主義国家です。ですが、日本やドイツは民主主義的な法の支配で選挙も行われており、その意味では独裁主義ではありません。現在直面しているのは、下からのサブリミナル(潜在意識)な大衆操作です。大衆が自ら「脱自由」を求めている。そうした傾向の背後には、人々が抱えている「不安」を刺激する構造があります。

――サブリミナルな大衆操作とは、どういうことでしょう?

「不安」はソーシャルメディアと検索エンジンによってつくり出されます。例えば、背中にちょっとしたかゆみがあったとします。「背中のかゆみ」をグーグルで検索すると、「がんかもしれない」と出てくる。さらに検索すると極めてまれなタイプのがんを知るようになる。そうやって4時間も検索していれば、「明日には死んでしまうかも」とだんだん思うようになる。

実際には背中がちょっとかゆいだけなんですよ。インターネットにはこういう構造が組み込まれているのです。病は気からと言います。それは、行動経済学や神経科学の分野で研究し尽くされていること。「不安」で人を操ることができるのです。米国や中国のハイテク企業はそうやって大衆操作をしているのです。

■「自発的隷従」を避けるにはソーシャルメディアをやめる

――サブリミナルですから、あらがうのはなかなか難しい。

いまドイツで起こりつつあるのはサブリミナルな服従、16世紀の表現を使えば「自発的隷従」です。この奴隷には主人はいません。自ら奴隷化しているのです。その先にあるのは民主主義の終焉。自由な個人がいないと民主主義は機能しないからで、これこそが脅威です。

デジタル全体主義は、ソーシャルメディアと検索エンジンによってもたらされる。そして、この手の独裁主義は、いずれ古典的な独裁主義に移行するでしょう。なぜなら、人々は「次の毛沢東」に投票し始めるからです。米国はある程度、そうなっていますよね。ソーシャルメディアが存在しなければ、トランプは大統領になれなかったでしょう。

――コロナ禍がデジタル全体主義をさらに加速させる引き金になったということですね。このままでは「自由」はなくなってしまう。

まさに、そういうことです。ただ、選択肢はまだ残されている。例えば、私は3月にすべてのソーシャルメディアのアカウントを解約しました。こういう事態が来るだろうと予想したからです。いまは、ソーシャルメディアを一切使っていません。グーグルの検索も最小限にしています。デジタル全体主義は、私たちが自ら止めないと止まらないのです。実際、シリコンバレーで働いていた多くの専門家が著作などで警告を発しています。

ショシャナ・ズボフは「監視資本主義の時代」(原題「The Age of Surveillance Capitalism」)という素晴らしい本で、いかにグーグルが危険かを説いています。グーグルのような企業こそが、民主主義において最大の脅威であるとはっきり申し上げたい。

――人類にとっての脅威は、コロナウイルスではない。

20世紀の独裁主義は「目に見える悪」でした。強制収容所があり、何十万人という単位で大量虐殺も行われた。しかし、グーグルは違う。便利で見た目も美しく、サービスを無料で提供している。一見、悪には見えません。でも、だからこそ、この新しい敵は危険なのです。これは自由のための闘争です。まだ負けるとは決まっていない。でも、いまは時期が悪い。まるで「スター・ウォーズ」の悪の帝国であり、私はルーク・スカイウォーカーの役を演じている。こんなふうに説明しなければならないほど、事態は酷い状況です。

★☆★転載ここまで★☆★

 

私達が自発的に調べていると思っていることも、
Google、Twitter、Facebookなどの巨大IT企業が情報の善悪、正否を判断して削除したり、見せたい情報を上位に表示させたりしています。

上記で紹介したデンマークのマスクの実験もYOUTUBEにアップしたそうなのですが削除された。ということもあったようなので、
マルクス ガブリエルの言うサブリミナル全体主義に誘導されないよう自我を保つために、情報ソースをいかに選別するかの能力が私達には求められますし、やはりSNSはできる限り使わないに越したことはないでしょう。

ドイツでコロナのためなら何でもできる。
何か悪いことをしていた可能性もあり詳細はわかりませんが、デモのライブストリーミング中継をしていたYOUTUBERが逮捕されたということもあったようですし、今一度自由簡単に手放しても良いのかは一人一人考えて頂きたいと思います。

 

 

 

 

◆最後に

 

もし、完全にCOVID-19の封じ込めに成功した国があったとしましょう。
当然その国は外から人を入れません。
それこそメルケルがパンデミックが始まった当初に言ったように
多くの国で「6・7割の人が感染」して、集団免疫だかウィルスの弱毒化だかによって終息したとして、
全く感染者を出さなかった国はその後、いつ外から人を入れられて元の生活に戻れるでしょうか。

歴史を見て行けば、ヨーロッパの人間がアメリカ大陸へ初めて入った時、全く抗体を持っていない原住民に病原菌やウィルスを持ち込み、甚大な犠牲者がでました。

誰も感染したことのない国があったとしたら、そこに万が一入り込んでしまうと乾燥した草原に火が広がるように爆発的な感染を引き起こす可能性があります。

感染者がいるということは悪ではなく、今感染してくれた人がいるから、後に爆発的な感染を引き起こさないで済むのだから、感謝こそすれ批判することはあってはいけない。
とスウェーデンの医師は言っていました。

自由を亡くさず、心を殺さず生きることが最大のウィルス対策であると今は確信しています。

 

コメントする