現在の韓国の声楽レベルがわかる演奏会

明けましておめでとうございます!

 

さて、早速ですが2021 Busan Opera GalaというものがYOUTUBE上に公開されていました。

演奏を一通り聞いた感想として、相変わらず韓国人の喉の強さ半端ないなぁ。
というものですが、それでも、毎年1月3日に、国営放送が「日本を代表する声楽家」と喧伝する歌手を集めたオペラ・ガラと比較すると明らかにレベルが高い。

 

 

2021 Busan Opera Gala

最初の数人を聴いた感じでは、「凄い良い声の歌手ばっかりだなぁ」と思うのですが、
徐々に胃もたれを起こしてくる。(少なくとも私は三番目に仮面舞踏会のアリアを歌ったソプラノで限界になった)

彼等の歌唱は、日本人のテノールで言う村〇敏〇氏とほぼ同じだと感じました。

特徴として、兎に角高音でのフォルテの強い響きのために色々捨てた歌唱と言えるかもしれません。
なお、カルメンの「花の歌」を歌っているテノールの( SeungJu Mario Bahgは、
最後の高音をピアノで歌っていますが、51:25~51:35だけ発声を変えて、ファルセットに近い声で歌ってます。

ここからは感覚的な部分になるのですが、彼等の歌唱は高い支えで歌っているのでしょう。
高い支えというのは、横隔膜への圧力がものすごく強いというニュアンスと捉えて頂けると良いかと思います。

勿論横隔膜が上がらないように止めることは重要なのですが、押し下げるような圧力を常に使って歌い続けることは、声を「押した」状態になってしまうので、どこか人工的な響きになってしまいます。

 

ちょうど先ほどアップした、若い頃のステファノの歌唱を聴いて頂くと、動画の韓国のテノール歌手達のような、前に強く響くキンキンした声とは全く違います。

 

 

 

Giuseppe di stefano 23years old

 

 

 

 

 

 

 

 

そういう意味では、こちらも先日アップした動画で紹介した、
International Opera Awardsのyoung singerとして選ばれたカヌ・キムは、
流石に世界で通用する技術を身に着けているので、声だけに頼った歌唱をしていません。

 

 

 

 

Konu Kim

 

 

 

日本国内に目を向けますと、
大晦日にやっていた、東急ジルベスターコンサートに出演していたのが以下のソプラノ歌手でした。

 

 

彼女に罪はありませんが、テレビという媒体に出演するということは、
このレベルが日本を代表するソプラノ歌手の実力だと、普段クラシックの声楽を聴かない視聴者に誤解を与えることに繋がってしまいます。
これは本当に由々しき事態です。

例年通り、1/3には国営放送が主催するガラ・コンサートの批評を書く予定でいますが、
皮肉なことに、そういった全国放送されるメディアに出演する声楽家の実力に疑問を持って調べた結果、私の記事にたどり着くという方がいらっしゃるというのは、なんとも複雑な心境です。

テレビはいい加減、本当に実力のある日本人声楽家を出演させて欲しいと思えてなりません。

今年も、動画では声楽にあまり詳しくない方にも興味を持っていただける内容を、
記事では、もう少し突っ込だ厳しめの内容を書いていきますので、今年もよろしくお願いいたします。

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