【お詫び】第86回NHKニューイヤーオペラコンサートが聴けなかった

あけましておめでとうございます。

年始は高齢のアレをやりたかったのですが、
NHKの、テレビ持ってない(受信料払ってない)ヤツにはEテレ番号見せない!
という強い意志によって、今年からこの番組を私は視聴できなそうです。

この番組だけのために受信料払うのも嫌だし・・・と言うことで、
楽しみにしてくれていた方には申し訳ありませんが、NHKラジオなどで改めて放送されない限りは視聴が困難になりました。

とは言え、今回はかなりキャストの入れ替えがあって、初出場の方も複数名いらっしゃるので、
ニューイヤー初出場の方の演奏について、簡単に触れてみたいと思います。

 

<キャスト>
【ソプラノ】伊藤晴、小川栞奈(初)、高野百合絵(初)、田崎尚美、中村恵理、森麻季、森野美咲
【メゾ・ソプラノ】加藤のぞみ、山際きみ佳、山下裕賀
【テノール】菅野敦(初)、工藤和真(初)、錦織健、笛田博昭、宮里直樹、与儀巧
【バリトン】池内響、大西宇宙、黒田祐貴(初)、萩原潤(初)
【バス・バリトン】平野和(初)
【バス】妻屋秀和

 

ソプラノの初出場は2名
小川栞奈

https://www.youtube.com/shorts/Hl_3Y8aCiXU

 

 

この歌い方は危険。
上半身だけで声を出す典型的な日本人ソプラノ。
この歌い方では、高音が出てても中低音は響かないし、発音も不明瞭になる。
この歌い方を続けると、高音が出るうちは良いが、歳を重ねると声が揺れて高音も出なくなってくる可能性が高い。

 

高野百合絵

 

 

暗めな音色ながらも、響きが落ちている訳ではなく、高音も圧力で押し出している訳でもない。
癖のある声ではあるものの、中音域でも硬口蓋に響きが乗っていいて、日本人女性歌手が平べったくなり易い”e”母音でも浅くならないのは立派。

高音を出している時のフォームもキレイで、表情筋を硬直させることなく、斜め上に顎を上げて、舌も硬くなっている様子がないので、鋭いキンキンした声にならずに深みのある音色のまま高音まで出せているのでとても良いと思う。

 

続いてテノールの初出場

工藤和真

 

ホセ・クーラを彷彿とさせますね。
持っている楽器は疑う余地もなく立派。
ただ、私にはここまで音圧の高い歌唱は頭痛くなるので続けて聴いてるのが辛い。

フレージングもなにもあったものではなく、ただ黒一色で塗りつぶすかのような音の暴力。
ある意味ロックである。

 

菅野敦氏の音源は残念ながら見当たらなかったので、ここでは割愛させて頂きます。
続いてバリトン

 

黒田祐貴

 

 

セビリャのアリアでの高音は悪くない。
ただ、やや華に入るのが気になる。
フォルテの表現ではそこまで気にならないが、リートでのピアノの表現になるとその癖は顕著にでている。

そのせいなのか、前に明るくあたる、声楽学習の場では頻繁にマスケラに当たった声、というやつにはなっているのですが、当たるというのが厄介で、コレは逆説的に言うと喉が上がることにもなってしまって、声の深さが犠牲になる。
結果的に発音が前に飛ぶのは大事なのですが、響きのポイントはあくまでも奥にないと、結局西洋人のバリトンより浅い。という評価を下させてしまう。

こういうところが、世界でも通用する大西さんとそうでないバリトンの決定的な違いだと私は思います。

 

大西宇宙さん

 

萩原潤
この人も動画がなかったのですが、一応第九のソロをやっているのもはあったので、
参考までに貼っておきます。6:00辺りがソロの出だし。

この方は何度か生でも聴いた記憶があるのですが、
圧倒的な存在感がある訳ではないかわりに、癖のない歌唱でと確かな技術で場をまとめる起用な演奏をするタイプで、舞台にとって大変重宝される歌手。
という印象が強くて、こういったニューイヤーみたいなところに選ばれるとは思いませんでした。
記事をご覧の方で、萩原さんの演奏が印象に残った方はコメント頂けると嬉しいです。

 

バス・バリトン
平野和

 

無茶苦茶良い声ですが、響きが全部低い。
この歌い方では美しいレガートにはなりませんし、発音も埋もれてしまう。
名前のわりに、声に柔和さがないのはいただけません。

持ってる声だけなら海外のヘルデンバスにも聴き劣りしないだけに勿体ない。
とは言え、この音源はちょっと前のものなので、今日のニューイヤーでは声が変わっているかも?
もし全然違うようであればご指摘頂けたら幸いです。

 

といったところでしょうか?
今後再放送を運よく聴くことができたら、改めて記事を書きたいと思います。

13件のコメント

  • ベルンハイムが好きなテノール(修行中) より:

    いつも新たな新人歌手を知ったり、このブログ本当に興味深く拝見させていただいています。
    毎年、このブログでニューイヤーオペラの感想を見るのを楽しみにしていたのですが、残念です。
    TVで聴いていても上手な歌手程、TVで聴いてもマイルドに聴こえるのですが、力んでる人?発声がまだ未発達の人?程エッジがかかって聴こえる感じがしました…。大西宇宙さんは一番やっぱり心地よく聴けました。オペラを見る方が、本当に少なくなってきている中コーナーにミュージカル曲を入れたり新鮮な内容でした。

  • y_yoshi より:

    グーグルのトップ画面にニュースとして出てきたのでこちらに伺いましたが、ニューイヤーオペラコンサートは一応テレビで録画もしておきましたがライブはNHK ONEで見ました。ネットが繋がっていればそちらで普通に見れると思いますが…。

    • Yuya より:

      y_yoshiさん

      NHK ONEはテレビを持ってて、受信料を払っている人は見れますが、
      そもそもテレビを持っていない人は新たに契約しないと見れない仕組みのようです。
      前までのサービスであれば画面にメッセージは表示されるものの、音声は聴けたんですけどね。

  • y_yoshi より:

    自分は紐づけ等の手順は何も行なってなくてログインせずにそのまま見れていますが、テレビの有無や受信料の支払い状況などはどこでチェックしてるんでしょうかね。

    • Yuya より:

      [内容について確認しました]のチェックボックスにチェックを入れる必要があり、
      テレビを持ってる人はそこにチェックを入れれば良いと思いますが、
      そうでない人がこのチェックを入れた場合、後で請求がくるような気がして私は引き返しました。

  • のりしん より:

    ご無沙汰しています。
    今年も怖いもの見たさに観てしまいました。
    相変わらず変なビブラートがある人(中には下唇が震えている人も)、声がかさかさだったり、息が短い、レガートが歌えず力だけで押す人が多く、上手いな思ったのは3・4人だけでした。
    やっとテノールの大御所がいなくなった(第九出演とバーターか?)と思ったら、今度は訳のわからんテノールが出てきたりでガックリでした。

    • Yuya より:

      のりしんさん

      コメントありがとうございます。
      4人も上手い人がいたのであれば、まぁ近年を考えれば当たり年と言える気がしてしまうのは私だけでしょうか。

      テノールの大御所いなくなった代わりに錦織氏が復活してたのがよくわからないのですが、彼歌えてました?
      個人的には、久々の出場になった与儀氏は結構好きだったのでどうなってるか気になっていただけに、
      今年のニューイヤーはそれなりに楽しみにしてたんですが、聴けなくて本当に残念です。

  • のりしん より:

    Yuyaさん
    番組冒頭で(なぜ冒頭に出す?)で椿姫の乾杯の歌を歌いましたが、響きのない声で絶叫でした。
    与儀氏はトゥーランドットのピン・パン・ポンのパン役だったのでほとんど声は聞こえませんでし。私が上手いなと思ったのは中村恵理さん、森野美咲さん、加藤のぞみさん、平野和さんでした。Yuyaさんの評論が聞けず残念です。

  • 魚クション より:

    歌手としての人気と実力は比例しない。と毎回強く思いますが、夢を与える職業と考えるとそれだけでは測りきれない難しさがあるなぁと感じます。歌手の皆様が今後も良い歌を歌えますようにと思います。

  • おう より:

    当日の放送視聴出来ず録画したものを視聴しました。
    全体の印象としては、年毎に簡素化されているなという感想。ソリストも一昔前より少なく、合唱の人数も明らかに少ない。
    日本のクラシック音楽への関心度の低さが顕著に現れていると感じました。
    毎年、端役で出演する合唱メンバー陣は選抜なのでしょうか?演技の所作・表情がお遊戯会レベルの人もいて興醒めしてしまいました。そこもプロとして通用する人選をして欲しいもの。
    少ないソリスト達は、いわゆる「日本を代表する」オペラ歌手と紹介はされていますが今年から一新し「未来を担う」オペラ歌手たちを顔触れにしている印象でした。
    個人的には大西、平野の低音組が好印象。
    特に平野氏は今回がニューイヤー初出ですが後半コーナーのトゥーランドットでは短時間ながら見事な存在感のある歌唱でした。
    タイトルロール田崎氏は日本では数少ないトゥーランドット歌いかもしれませんが歌唱に癖があり好みが分かれるかと。
    いずれにしても今年終えたばかりですが、今回の若手歌手の演奏が幸と出たかは来年のキャスティングで明らかになりますね。

    • Yuya より:

      おうさん

      ニューイヤーの感想ありがとうございます。
      合唱はプロと言えると思いますが、どこまで稽古に時間と手間を掛けているかは不明です。
      田崎氏、昔はそこまで癖がなかったんですが、重い役を中心に歌うようになってフォームが崩れた印象ですね。

      正直、海外で通用する歌手だったら、今の円安を考えると欧米を拠点にした方が絶対に良いですから、
      プロ野球のように、上手い歌手は皆海外に行って日本には戻ってこない。なんてことにならなきゃ良いんですけど・・・。

  • よし より:

    錦織さんは中低音も高音も鼻声になってしまってました。工藤和真さんは歌っていたのがネモリーノとドゥルカマーラの二重唱だったのであまり気になりませんでした。平野和さんはドゥルカマーラのときはあまり気になりませんでしたが、トゥーランドットを歌っていたときにレガートについて気になりました。大西さんや山下裕賀さんは違和感なく自然に聞くことができました。宮里さんは無理することなくカラフを歌えていたので、重い役に合わない声とはいえ自然に聞けました。トゥーランドット姫を歌っていた田崎さんは言葉があまり聞き取れず高音もギリギリそうで残念でした。

    • Yuya より:

      よしさん

      感想ありがとうございます。
      錦織さんはなんだかんだ言ってもう65歳位だと思うので、長く歌えているというだけで立派と言えるのだろうか。
      宮里さんは、プライベートで色々あったようですが、歌唱は崩れてなさそうで安心しました。
      平野さんは色々意見があるようなので、機会があれば生で聴いてみようと思います。

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