Marie Lysはそこまで将来的に活躍が期待できるソプラノ歌手なのか?

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Marie Lys(マリー リス)はスイス生まれのソプラノ歌手。

 

2017年ベッリーニ国際声楽コンクール、並びに、2018年チェスティバロック声楽コンクールの優勝者として、古楽歌手としてもオペラ歌手としても最近注目されているソプラノ歌手の一人です。

透明感があり軽く明るい歌声は、正統派若手のホープといった言葉が似合う反面、声質としては激戦区でもあるために、同じような歌手が今後もどんどん出てくるタイプとも言えるかもしれません。

それだけに、本当にそこまで注目されるほどの歌手なのかはここでしっかり見極めておきたいということで、まだYOUTUBEに動画が少ないながらも今回紹介してみようと思います。

 

 

 

ベッリーニ 夢遊病の女 Ah, non credea mirarti

 

私の第一印象は、華々しいコンクールの受賞歴から想像するような、キラキラした超絶技巧を売りにしたソプラノ歌手と言うより、地味ながら丁寧に歌うタイプで、こういう言い方をすると失礼かもしれませんが、スター性のある歌手という感じではありません。

声の響きも独特で、スカンと抜ける声ではありませんが、喉声でもなく、詰まった感じでもない。
だからといって、レガートがしっかりできているかと言われるとそうでもない。

上顎に響きが乗ってはいるのですが、鼻声という程ではないまでも高さが足りず平べったくなってしまっています。
高音にしてもそこまで輝きがある訳でもなく、中低音は安定はしていますが、高音とは響きの質が変わってしまっています。

将来的には伸びる可能性はあるかもしれませんが、それこそベッリーニ国際声楽コンクールで優勝するような声とは私にはちょっと思えないのが正直な感想です。

 

 

 

 

デュパルク  Chanson triste

 

この歌っている映像を見るとよくわかるのですが、
歌っている時に喉が頻繁に動きますね。

 

例えば、

 

中音域の”e”母音

 

 

 

中音域の”a”母音

 

 

 

声を出していない時

 

 

 

 

 

 

 

 

こうやって表情を見比べればよくわかる通り、
歌っていない時は、当然と言えば当然ですが、表情な喉には無駄な力が入っていませんが、
それが中音域でも”a”母音の表情なんて、まるで超ドラマティックなアリアの高音ですか?
と言いたくなるような表情で出していらっしゃるのです。

これが演技として作った表情ならまだ良いのでしょうが、残念ながらそうではありません。
上の歯を見せて歌うというのは、リスの歌唱を見るだけでも、
唇が力む、
頬筋が緊張する、
口が横に開く。
喉が上がり易くなる。
などなどの問題を引き起こし易くなるので本当に良いことがないです。
リスの歌唱は、声を聴いた感じではそんなに悪い癖がなさそうなのですが、実際はそうでもなく、逆に無駄な力みが随分あちこちに入っている歌唱であることが見えてきます。

 

 

 

Cesti Competition 2018

 

こちらがチェスト声楽コンクールをとった時の映像のようですが、
こちらでも、肩の不自然な上下の動きがあったり、はっきり言えば全部アペルトな歌唱です。
ということで、このチェスティ声楽コンクールのレベルがそもそもどの程度なのか、歴代の優勝者と比較してみましょう。

 

 

 

2019年

Grace Durham(Ms)

 

 

 

2017年

Emily D’Angelo(Ms)

 

 

 

2016年

Morgan Pearse(Br)

 

 

 

2015年

Anthea Pichanick(A)

 

 

 

2014年

Rupert Charlesworth(T)

こうして聴いてみると発声の傾向が皆鼻声気味で、軽めの声ながらも低音で喉が鳴るタイプの歌手ばかりな気がします。
イタリアバロックってこうう歌い方が理想とされているのでしょうか?
と思ってしまいますが、実際はそんなことはないでしょう。

 

 

 

Loriana Castellano

同じイタリアバロック物を得意とする歌手でも発声が全く違います。
勢いで歌っているように聴こえてもポジションが安定しているので、どの音域でも響きの質が変わりません。
声に癖はありますが、同じようなタイプのメゾソプラノGrace DurhamやEmily D’Angeloと比較すれば、この2人がCastellanoより明らかにアペルトであることがわかると思います。
これは口のフォームを見ても明らかですね。
よって、個人的な見解ではチェスティ国際声楽コンクールで好まれる声には隔たりがあり、しかも発声的には癖のあるタイプであると断言してしまっても良いのではないかと思います。

 

 

 

ベッリーニ カプレッティ家とモンテッキ家 Oh! quante volte, oh! quante

 

最後に、改めてリスの歌唱を聴いてみると、上で紹介した歴代のチェスティ国際声楽コンクールの優勝者と似たような歌唱をしており、同じベッリーニ声楽コンクールで優勝している時のYendeと比較すれば、明らかに声が平べったく浅いことがわかります。

 

 

Pretty Yende

Yendeのこの時の歌唱ですと、まだ硬さがあるにはあるのですが、やっぱり鼻声ではないのが大きいと思います。
鼻に入ると発音もおかしくなるし、響きも浅いのに暗くなる。
このように、今後の活躍が期待されているソプラノのリスですが、これから様々な癖を克服することができるのか?
それとも有名コンクールの優勝歴という履歴書に負けてしまうのかは注目していきたいところです。

 

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