Teatro Comunale Bologna Rossini Stabat Mater

世界中で夏頃までの音楽祭が次々注視になっていますが、
一方で多くの劇場がYOUTUBEに映像をアップしたり、HPで期間限定の配信を行ったりしています。

 

新国立歌劇場でも、「巣ごもりシアター」と名付けて配信をしています。
5/1まではエフゲンー・オネーギンのようです。
先日はトゥーランドットをやっていましたが、残念ながら時間が合わず私は試聴できませんでした。

他にも、メトも日替わりで20時間ごとに演目を切り替えて

Nightly Met Opera Streamsとして以下のように多彩な演目を放送しているようです。
詳細はコチラ

有料ではありますが、トライアル期間は無料で見れるみたいですね。

 

そんな中で今回私の耳に止まったのが、Teatro Comunale Bolognaのロッシーニ、スターバト・マーテル
この演奏はソリスト全員の完成度が非常に高いことは言うまでもなく、合唱も後半にいくに従って緊張感の響きを維持して、集中力が全く切れることのない見事な演奏を聴かせてくれています。

 

Yolanda Auyanet, soprano
Veronica Simeoni, mezzosoprano
Antonino Siragusa, tenore
Marko Mimica, basso

 

シラグーザとシメオーニという実力のある歌手が内声を固めている一方、
外声の2人は初めて聴いたのですが、ソプラノが無茶苦茶上手いのに驚きました。

 

 

Yolanda Auyanet(ヨランダ アウヤネット)はスペインのソプラノ歌手のようですね。
下記の映像では、アウヤネットの発声技術の素晴らしさがわかります。

 

 

ヴェルディ トロヴァトーレ 二重唱 udiste come albeggi

バリトン Mario Cassi

アウヤネットの第一声を聴いて。大した声じゃないじゃないか!?
と思われる方もいるかもしれません。
ですが、バリトンのMario Cassiと明らかに響きの質が違います。

アウヤネットは圧倒的な声量で押すタイプではありませんし、レオノーラ役に合っていると必ずしも言えないかもしれませんが、フレーズに心拍があると言えば良いのでしょうか、
ルーナ役のカッシのひたすら声で押す歌唱とは対照的に、アウヤネットは呼吸と声が見事にリンクした歌唱をしていて、常に包み込むような広がりのある響きで歌えています。

スターバト・マーテルではこの演奏よりも声に力があり、シメオーニとの重唱は調和のとれた響きと、豊な声を堪能することができます。

 

 

バスのMarko Mimica(マルコ ミミカ)も良い声ですね。
1987年クロアチア生まれでまだまだこれからの歌手で、
多少押すた感じの声ではありますがこれからが楽しみな歌手ですね。

 

 

ロッシーニ セビリャの理髪師 La Calunnia

ブッファのアリアだと、まだまだ音色や節回しでドラマを表現する能力にはまだまだ課題があることがよく分かりますが、高音の強さには目を見張るものがあります。

今回聴いた限りでは、オペラより宗教曲のソリストの方が向いている感じがしますね。

 

メゾのシメオーニに関しては過去に取り上げた記事がありますので、
まだご覧になっていない方はそちらも参照ください。

 

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