今年は声と国の関係について動画にまとめていく予定です

最近動画でポーランドの歌手について取り上げたのですが、
国とその国の歌手の声について動画にまとめていくのは中々面白いなと感じていて、
今後は、中小国の名歌手達を動画にしていこうかなと思っています。

声質は、言語や体格だけで決まるものではなく、やっぱり血筋ってあるのかな?
それとも、方言なんかも影響しているのでしょうか?
色々な声を聴けば聞くほど、声質の傾向があるようにも思えるし、
一方では技術的な部分で、音楽教育による部分が大きいようにも感じる。

 

 

参考までに、以前作成したポーランド系歌手特集動画

 

Great modern Polish singer part1

 

 

 

Great modern Polish singer part2

 

 

 

有名なところでは、イタリア。
中でもシチリア出身のテノール歌手は格別に明るい美声が多いですね。

 

その筆頭は勿論ディ・ステファノであることは言うまでもないでしょう。

 

 

 

今活躍している歌手では、スカラがいますね。

 

 

名歌手を多く生み出し、中でも歴史的なワーグナーソプラノを送り出したのがスウェーデン

 

 

 

まずはヴァルナイ

 

 

 

 

勿論、ニルソン

 

 

 

今ならテオリン?

 

 

 

ロシアはバスの国というイメージが個人的にあったのですが、
それは意外とシャリアピンの影響だったのかもしれません・・・
ドイツやイタリアと比較して、特段にロシアが優れたバス歌手を輩出しているということはないような気がします。

シャリアピンと聞いても、案外知らないクラシックファンの方もいらっしゃるので、シャリアピンステーキのこと?
と思ってしまう人いるかもしれませんが、そのシャリアピンで合っています。
そして、シャリアピンステーキは日本で生まれたのでした。

 

そんな訳で、今度動画にする予定なのは、
アルバニアのテノール歌手についてです。
現在はサイミール・ピルグという優れた若手テノールが活躍していますが、
調べてみると、アルバニアのテノール歌手は、シチリアに劣らない美声揃いで驚かされました。
最近は政治的に不安定ではありますが、ウクライナなんかも素晴らしいソプラノが出て来ていますし、ジョージア(グルジア)も凄い声の歌手が結構いるので、その辺りを今後掘り下げていければと思っています。

ただアジア圏、特に日本、中国、韓国、北朝鮮の歌手については、褒めるにせよ、あまりポジティブな内容でないにしろ、YOUTUBE上ではイデオロギー的なことを絡めたコメントなどが来る可能性を考慮すると、ちょっと取り上げるのは難しいかなとも考えています。

でも、アジアでそれ以外の人口が多いインドなんかは探せば良い歌手がいそうな気もしますし・・・、
チャイコフスキーコンクールの声楽部門を見ると、結構モンゴル出身の歌手が出てたりするので、アジアの歌手事情もいずれは調べてみようと思います。
もし、大国ではないけど、良い歌手を多数輩出している国や、ピックアップして欲しい国がありましたら、お教え頂けると嬉しいです。

 

流行病のせいで、また色々舞台がキャンセルになってしまって、演奏会の記事レビューが書けず、
批評を楽しみにしてくださっている方には申し訳ないのですが、暫くは動画作成に重きを置くことになりそうです。

 

 

 

11件のコメント

  • 声楽鑑賞初心者 より:

    Yuya様の遠慮のない批評記事をいつも楽しく拝読させていただいている者です。

    私は以前ロシア圏の歌曲にはまっていたことがあり、個人的に旧ソ連に含まれていた中小国を紹介していただければと思っております。
    一つは最近の旧ソ連圏の良い歌手を知りたいためでもありますが、もう一つ、これらの地域では、鉄のカーテンの影響で、特にネステレンコやオブラスツォワより前の世代を中心に、旧ソ連圏内では有名な声楽家であっても西側諸国にはあまり知られていないということが多々あるからです。

    これら旧ソ連圏の中小国のうち、特にウクライナは大量の有名歌手を輩出しているようで、有名なロシアオペラやロシア歌曲の歌い手であっても調べてみるとウクライナ出身であることが多々あります。
    Ivan KozlovskyやBoris Gmyria、Mark Reizen、Ivan Patorzhinsky、Anatoliy Solovyanenko Anatoly Kocherga、Dmytro Hnatyuk、Georgi Nelepp、Mykola Kondratyuk、Konstantin Ognevpoiなどが旧ソ連圏で有名なウクライナ出身のオペラ歌手であるようです。これらウクライナの声楽家の動画はYOUTUBEのViktor Ostafeychukというチャンネルで積極的にアップしているようです。

    ジョージア出身者の有名歌手ではZurab AnjaparidzeやZurab Sotkilavaなどが、他の旧ソ連圏の中小国については、アルメニアではホロストフスキーの理想となったPavel Lisitsianが、エストニアではGeorg Otsが、変わり種ではポピュラーソングも積極的に歌ってソ連全土で絶大な人気を誇ったアゼルバイジャンのMuslim Magomayevが挙げられます。

    しかしこれらの歌手はwikipediaに日本語記事が無かったり、中には英語記事さえないものもあり、西側諸国、とりわけ日本では本当に知名度が低いことを痛感させられます。
    もし旧ソ連圏の国家を取り上げることがあり、かつ余裕がありましたら、現代の歌手のみならず、こういった知られざる過去の名歌手についても取り上げていただけたら幸いです。

    追記: ロシアでは優れたバスが必ずしも多くは輩出されていないとのことですが、一応、ロシアを含めたソ連ではシャリアピン以降ネステレンコ以前の期間で有名なバス歌手として、Maxim(Dormidontovich) Mikhailov、Alexander Pirogov、Alexander Baturin、先述のBoris Gmyria、Mark Reizen、Ivan Patorzhinsky、Ivan Petrov,、Boris Shtokolov、Artur Eizenなどが挙げられ、ロシアなど旧ソ連圏では高く評価されているようです。ただし旧ソ連圏以外で通じるバス歌手かどうかは、私は素人ですので判断しかねますが…
    また、ご存じかもしれませんが、西側諸国で活躍したAlexander Kipnisはウクライナ出身ですし、Geroge Londonも両親は亡命ロシア人ですから、この両者もロシアやウクライナの系譜を持つバス、バスバリトンと言えるかもしれません。
    釈迦に説法かもしれませんが一応追記しておきます。

    • Yuya より:

      声楽鑑賞初心者様

      熱いコメントありがとうございます。
      旧ソ連はどこまでの国をソ連(ロシア)の歌手と表現するか難しい部分がありますよね。
      コズロフスキーも20世紀の名演奏の映像ではソ連の歌手と紹介されていたように記憶していあす。
      昔という話で言えば、1989年以前ならチェコや東ドイツ、ドレスデンなんかの出身者もそっちに入る方もいるでしょうし。

      しかし、ジョージ・ロンドンはなるほど、恥ずかしながらそういう血筋だったことは知りませんでした。
      それでゴドノフを歌ってもしっくりくるんですね。
      ウクライナは現在も素晴らしい歌手を輩出していますので、是非掘り下げて紹介していければと思います!

      • 声楽鑑賞初心者 より:

        長文のコメントを残してしまい失礼しました。

        明らかにソ連圏である旧ソ連の所属国は一応決まっているものの、周辺の東側諸国をソ連圏に含めるか否かは確かに難しい問題ですね。
        周辺の東側諸国はソ連の声楽界に人材を送っていますが、一方で周辺国といえどブルガリアみたいにギャウロフやクリストフなどの名歌手を西側に送った国もありますから、明確な線引きは確かに難しい。

        さらに言えば、現在のロシアとウクライナのような、ロシアと他の旧ソ連所属国家との対立や、ソ連時代にウクライナなどが被った弾圧などの歴史的事情もあって、ソ連の歌手をロシアの系譜に含めて良いか否かという問題もありますね。
        コズロフスキーの動画のコメ欄もこの問題で時々荒れていたりします。感覚としては植民地統治下の朝鮮人芸術家を日本人芸術家と言うようなものかもしれません。
        さらにソ連の音楽界ではユダヤ系も多く活躍しているので、彼らをどう扱うのかという問題もあります。
        一方でたとえ非ロシア人であってもソ連の歌手はロシアオペラや歌曲を積極的な担い手として活躍していた以上、間違いなくロシアオペラや歌曲の担い手には違いないのですが…

        ジョージロンドンはあくまで出生はカナダであるにも関わらず、ゴドゥノフがしっくりくるのは興味深いですよね。ゴドゥノフを歌うにはスラブ人の身体が重要なのかもしれません。

        • Yuya より:

          >声楽鑑賞初心者様

          興味深いコメントありがとうございます。
          ロシア・ソ連は本当に複雑ですよね。
          そもそも、悪名高いシオン賢者の議定書が作られたのがロシアと言われていて、ナチに繋がる反ユダヤ主義の出発点ですし、
          スターリンもグルジア出身でしたっけ?
          その辺りの人種や言語、宗教が東欧以上に複雑に入り組んでいるのがセルビアやクロアチアではないかと思いますので、
          そういう観点から、バルカン半島諸国の歌手を検証するのも面白いかもしれませんね。

          • 声楽鑑賞初心者 より:

            短く収めるつもりが、つい長文になってしまいました。失礼しました…

            ソ連に限らず大陸は独立した色んな民族が一つの国に混ざって居住しているのが多いですから、本当にややこしいです。
            その象徴は確かにバルカン半島ですね。民族と歌唱の関係を調べるのにバルカン半島は確かに面白そうです。
            Geroge Londonのように民族的特徴が歌唱に影響を与える例もありますし。

            確かにスターリンはグルジア出身ですね。ロシア帝国時代の悪習を引き継いでソ連も大なり小なり反ユダヤ主義でしたが、スターリン時代は特に反ユダヤ主義が吹き荒れた時代だったそうです。
            ウクライナ出身のユダヤ人バス歌手のMark Reizenをボリスゴドゥノフの録音に起用したことがゴロヴァノフの解雇につながったという説もあるほどです。
            スターリン自体はReizenを気に入っていたようですが。

            ただ、話を複雑にした私が言うのも差し出がましいでしょうが、国家と民族、歌唱の関係を厳密にしてしまうと学術論文クラスになってしまうでしょうから、ある程度割り切って単純化して声と国の関係を調べるべきかもしれません。複雑な論点を提示した私が言うのもおこがましいかもしれませんが…

            長々となってしまい申し訳ありません。国と声の関係についての動画、楽しみにしております‼

          • Yuya より:

            声楽鑑賞初心者様

            動画では流石にそこまで踏み込んで色々は書けないので、国と歌手と声の傾向を書いたら終わってしまうでしょうね。
            YOUTUBEは簡潔で分かり易い内容でないと視聴者が付きませんし。ただでさへ有名歌手はあまり扱ってませんからね。
            綿密に調べるなら、両親がどこの出身かやどんな宗教を信仰してたかや政治思想まで様々な情報が必要なので、動画一本作るのにどれだけ時間が掛かってしまうかわかりませんから、私がギブアップしてしまいますね((笑))
            でも仰る通り、そこまでやれば論文にできるようなテーマですよね。
            仕事定年退職したらそういうのに時間費やしたいです。

            Mark Reizen
            鼻に掛かるような独特な声ではありますが、
            良いテノールの高音のような、鋭く強いのに柔軟性のある実に良いバスですね。
            こういう歌唱を聴くと、やっぱりバスの発声技術とテノールの発声技術ってどこか通じるところがある気がします。

  • いー より:

    今年は、声と国の関係についてですか。
    私は、タイ・ベトナム・シンガポール・フィリピン等の東南アジアの国が気になります。
    検索はしてみるものの、あまり出てこないのでどうなのかなと思っています。
    特にフィリピンは歌の上手い人が多いので気になります。
    他のアジア圏では、ディマシュクダイベルゲンで知られているカザフスタンや台湾、南米ではブラジルですね。
    さて、オペラと関係は無いのですが正月3日に二宮和也主演のドラマ「潜水艦カッペリーニ号の冒険」が放送されました。
    (ニューイヤーオペラコンサートが放送された日ですね)
    そのドラマに3人のイタリア人タレントも出演していましたが、その中の一人アンジェロ役のパオロさんが、実はオペラ歌手でもあったそうです。
    (オダギリジョーさんが出ているCMで、じゃ良いです~~~で知られています。)
    YouTubeで歌っている自身の動画があるのでもし良かったら検索してみて下さい。

    • Yuya より:

      いーさん

      コメントありがとうございます。
      私もカザフスタンの歌手には興味あります。
      ディマシュは本当に素晴らしい才能ですし、
      オペラ歌手でもアナスタシヤ コーシュハロワ、
      ザリナ・アルティエンバエヴァといった若手が活躍してますし。

      フィリピンはそんな歌上手いんですか!?
      私はフィリピンの歌手全然知らないので、いずれ調べてみますね。

      パオロさんは・・・ちょっと作った感じの声で、私はあまり好きなタイプではありませんでした。

      • いー より:

        ごめんなさい、フィリピンの歌手についてなんですが、歌は確かに上手い人は多いのですが、オペラではなくポップスやR&Bミュージカル等です。
        でも、あれだけ歌の上手い人が結構いるのでオペラ関係もいると思います。

  • いー より:

    追伸・・・・パオロさんの本名は、パオロアンドレア・ディピエトロです。

  • 声楽鑑賞初心者 より:

    (返信欄が無くなったためこちらから返信します)
    Yuya様

    確かにYOUTUBEは見てもらわなければ始まりませんね。一生懸命調査した動画が難解すぎて誰も見なかったら空しすぎますよね(笑)。
    しかし、確かにこのテーマは、音楽的素養・知識・技術のみならず、人文・社会科学等の知識が必要で大変でしょうが、やりがいがありそうですね。是非定年後に挑戦を‼

    Mark Reizenは実は最も好きなバス歌手なんです。声もそうですし、素人で語彙が無いのでうまく表現できませんが、表現力があるような気がして好きなんですね。
    例えばElegy という曲でHvorostovskyと比較すると

    ・Mark Reizen
    https://www.youtube.com/watch?v=V6YGGQ_uTVM&t=104s

    ・Dimitrii Hvorostovsky
    https://www.youtube.com/watch?v=u2ZRNJW7zL4

    ・Andrey Ivanov(バリトン)&Georgy Vinogradov(テノール)(参考)
    https://www.youtube.com/watch?v=4vR7ZSWsXCo

    バスとバリトンという声種の違い、録音方法・年代の違いを考慮しても、Mark Reizenはより丁寧に歌っていて、しかも感情のニュアンスに富んでいると思います。
    また歌詞を並べながら聴くとReizenが本当に言葉を重視していることが分かります。
    一方、Hvorostovskyも名歌手には違いないでしょうが、この歌唱に関しては美声と勢いだけで歌っていて2~3回聴けば飽きるというのが正直な感想です。
    ドンファンのセレナードならまだしもエレジーを勢いと力で歌って良いのか疑問ですし。
    同じバリトンで比較するならAndrey Ivanovの歌唱の方がエレジーという曲種に合っているような気がします。

    発声のことは正直よくわかりませんが、確かに良いバス歌手は良いテノール歌手のような輝かしい高音が出る気がしますし、またしっかり言葉で表現している気もします。
    ちなみにReizenは1930~50年代にボリショイ劇場で活躍した時期と、声が復活した1970年代以降の時期の二種類の録音があるようです。

    個人的にはMark Reizenの他にもウクライナのBoris Gmyriaも好きだったりします。

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