何と言うコルチャックの一人舞台!

昨日(2021/1/23)モスクワで行われたベッリーニの海賊(IL PIRATA)という作品が早速YOUTUBEにアップされたのですが、

その中で、日本にもよく来て歌っているため、お馴染みというオペラファンも多いであろうテノール、
ディミトリー コルチャック(Dmitry Korchak)が完全に一人だけ次元の違う歌唱をしていました!

 

 

IL PIRATA Bellini – Kolobov Novaya Opera Theatre of Moscow

<キャスト>

Ernesto: Pavel Yankovsky
Imogene: Irina Kostina
Gualtiero: Dmitry Korchak
Itulbo: Alexander Skvarko
Goffredo: Vitaly Efanov
Adele: Victoria Shevtsova

 

このオペラはテノールアリアしか正直しらないので恥ずかしながら解説はできませんが、
とにかく最初からコルチャックの圧倒的な高音の安定感と、どんな音でもピントがブレない発声技術の高さが光ります。

言葉がまともに飛んでるのは彼だけで、
自在なフレージングとディナーミク、繊細ながらも広がりのあるピアノの表現と突き抜けるような高音、無理のない超絶技巧、どこを取っても彼の一人舞台でした。

ソプラノは奥に籠った声、バリトンは吠えてる声・・・とまぁそんな感じで、一人別次元の歌唱をするコルチャックだけでも聴く価値はありますので、彼が歌っているところだけでも是非聴いてみてください。

 

それにしても流石はロシア。

ロシアはあまりコロナ気にしてないという噂を聞いていたのですが、この映像をみて理解しました。

演奏会形式ではあるものの、大合唱はそのままで、終演後も誰もマスクをせず、
オケも吹奏楽器を外したりするのを見かけるようになりましたが、こちらは当然のようにフルオケ。
集客は抑えている感じがしますが、何より普通に客席からブラボーの声が飛んでいるのが凄い!
こういうのを日本では執拗に止めるようアナウンスされるのですが、一体どっちが演奏会として気持ち良いかは言うまでもありません。
私達が一年で失ったものの大きさが身に染みてわかる気がします。

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