【2014/11/3】藤原 ボエーム

ミミ:バルバラ・フリットリ
ロドルフォ:ジュゼッペ・フィリアノーティ
ムゼッタ:小川里美
マルチェッロ:堀内康雄
ショナール:森口賢二
コッリーネ:久保田真澄
ベノア:折江忠道
アルチンドロ:柿沼伸美
パルピニョール:岡坂弘毅

合唱:藤原歌劇団合唱部
児童合唱:多摩ファミリーシンガーズ
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
総監督:岡山廣幸
指揮:沼尻竜典
演出:岩田達宗

さて今回も独断と偏見主な役の歌手採点やります♪

見方
採点方法
○1点、●0.5点の5点満点評価

評価項目
発声:発声の善し悪し(完全な独断です)
声量:そのまま(あくまで声のデカさで響きの豊かさとは別)
表現:言葉の言い回しとか発音とか演技
総合;安定感や音程なども含めて総合的に評価した点数

歌手をどうこう言う前に、沼尻竜典がダメだった。
ヌマケツさん、ワタシは嫌いじゃないんですが、イタオペはダメだ!
もっと近代的な作品やフランス物の方が良い
そんな訳で、3幕終了時の休憩で退散した。
そもそも、病弱娘が力尽きて、アホな青年が嘆くだけの4幕に何のドラマ性も感じないワタシとしては当然の選択なんですがw
結果として、コッリーネのアリアは聴けてないので善し悪しの判断は保留する。


【ショナール】 森口賢二
発声:○○○
声量:○○○○
表現:○○○●
総合;○○○●

声は良いと思う。ひょっとしたら持ち声は堀内氏より良いかもしれない
だが問題は発声。柔軟性がないし、言葉が飛ばない。まぁ、歌うというより喋ってるだけの訳だからこの辺りは評価が難しい所だが、そうであればこそ言葉がもっと聞えたかった。

【マルチェッロ】 堀内康雄
発声:○○○○
声量:○○○○●
表現:○○○●
総合;○○○○

この役としては全然文句はないのだが、1幕はちょっと響きが奥過ぎた。
3幕は前に出てきたのだが、高音は鉄壁だと思ってたんだが全盛期を過ぎてしまったのか?思ったより伸びなかったのは残念だった。

【ムゼッタ】 小川里美
発声:○●
声量:○○○○
表現:○○●
総合;○○

大学の先輩だったんですか?
有名なムゼッタのワルツの”e la bellezza mia”という歌詞で
belleza→berrezaと発音してた地点で、もうバカまる出しである。
隣の席の方には申し訳ないと思ったが、歌ってる途中に鼻で笑ってしまったよw
その上、もとメゾだったらしいが、全く下鳴らないし
当然のように早口になると何言ってるか分からないし、そもそも笑い声がすっげーポジション低くて、ムゼッタじゃなく笑い声だけカルメン!
でも声だけはそこそこデカいから聴いてるだけで体調悪くなった。

【ロドルフォ】ジュゼッペ・フィリアノーティ
発声:○○○○○
声量:○○○○●
表現:○○○●
総合;○○○○●

残念ながら、ハイC失敗してしまった。
それでも、パッサの安定感は半端ない。比類なき発声技術である。
ただ、”B”辺りで声が引っこんでしまったのは残念。調子悪かったのかなぁ。
そうはいっても、どの音、発音でもポジションが全くブレないのは流石。言葉も今日のキャストで唯一真っ直ぐ飛んできたし、
もう少し歳を重ねたら深い響きもついて、スピントになっていくだろう。
声の軽さ故か表現が一本調子だったので、声に深みが増すと共にそこが磨かれると尚良いかも。

【ミミ】バルバラ・フリットリ
発声:○○○○●
声量:○○○○●
表現:○○○○○
総合;○○○○●

こういうことは言いたくないが、指揮者のせいで損した感がある。
想像だが、彼女は歌いたいように歌わせて貰えなかったように感じた。
3幕のアリアは素晴らしかったが、その前のマルチェッロとの二重唱の淡泊な伴奏と言ったらなかった。
実に美しいレガートは一級品だが、1幕は言葉が前にでない。
更に高音でポジションがぶれる。
ARTE NOVAから出てるフィガロの結婚のライヴ録音
この時代のような全て一本の線で繋がっているかのような緊張感で演奏された高音のピアニッシモをイメージしていた私としては、ちょっと残念だった。
モーツァルトからヴェルディ、プッチーニにメインレパートリーを映して発声が崩れてきたのであれば嘆かわしいことだが、今後どうなるだろうか?

今回は、とにかくヌマケツね
1幕前半と2幕は良いのだけど、1幕後半と3幕みたく随所にアゴーギクが欲しい所が全て時刻表通りの演奏では、ロマン派のオペラは聴く価値なくなる。
なんか、ムーティの悪い部分だけ踏襲したような音楽はマジで勘弁してほしい。

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