20代で完成された伯爵夫人を歌って見せたソプラノBarbara Frittoli

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Barbara Frittoli (バルバラ フリットーリ)は1967 イタリア生まれのソプラノ歌手
イタリア正統派リリックソプラノという位置づけで、
ミレッラ フレーニの後継者的扱いをされこともしばしばある。

これが日本だけなのか、世界的にそういう見方なのかはわからないが、
少なくとも歌う役柄が近いことは確かである。

 

だが、実際フリットーリはタイトルにも書いた通り、20代で既に最高の伯爵夫人として完成されていた。
はっきりいって、フレーニの比ではない位、この役に関しては素晴らしい。

 

 

 

1992年(25歳)
モーツァルト フィガロの結婚 Dove sono

 

これは全曲のライヴCDが出ているのだが、
初めて聴いた時は鳥肌が立った。
アリアの再現部での驚くべきピアニッシモとレガート、
更にテンポを極限まで落としても楽々歌い切るブレスの長さ、
他の歌手が無駄なポルタメントを掛けるような場所も徹頭徹尾きっちり歌い切り、
もはや他者の追随を許さない。
最後の最高音も豊かな響きでフォルテとピアノで歌い分けているのは言うまでもない。

 

 

 

ミレッラ フレーニ

 

 

 

エリザb-ト シュヴァルツコップ

フレーニともう一人、伯爵夫人と言えば一番有名なのはシュヴァルツコップだと思う。
だが、聴き比べれば分かる通り、
25歳でライヴ録音のフリットーリに対して
スタジオ録音の二人が圧倒的に劣っているのである。
特にシュヴァルツコップと言えば、夫君の力を借りた修正録音で有名だが、
どんな成型手術を施したところで本当の美人にはなれないのと同じで、部分的に変な声になる。
「stanza」とかね。最後の最高音のAも良い声とはほど遠い。

 

ライヴで歌ったらこのレベル

よって私はこの人をそもそも一流歌手とは認めていないのだが、
世間的には伯爵夫人や、バラの騎士の元帥夫人と言えばこの人。というイメージが強いので、
この場を使って、伯爵夫人は25歳のフリットーリが最高であると宣言しておきたい!

 

 

1996年(29歳)
トスティ Ideale(理想の人)

こういう曲を歌うと、少し声の暗さが気になる。
フリットーリの問題を挙げるならば、発音が奥気味で全体的に響きが暗かったり、
曲に寄っては過剰にヴィブラートがかかってしまうこと。
とりあえずドイツ物は絶対歌えない発音の位置である。
とは言え、役柄によってはこういう響きの方が好ましいこともあるので、
伯爵夫人を聴いての通り、必ずしもマイナスばかりではない。

 

 


 

2004年(37歳)
ベッリーニ ノルマ Casta Diva

ノルマをこの質で演奏できる人はそういない。
粗を見つける方が難しい。
あえて挙げるならば、”a”母音で時々微妙に響きが落ちること。
高音は完璧だが、中低音では”i”母音で当たってる部分より”a”母音が落ちることがあるので、
そこが一応改善点と言えるが、こんなのは難癖に等しいかもしれない。

 

 

 

2009年(42歳)
デュパルク L’invitation au voyage(旅への誘い)

あまり歌曲を歌っているイメージがなかったのだが、
この人の品格とフランス歌曲は相性が良いかもしれない。

 

 

 

2011年(44歳)
モーツァルト ドン・ジョヴァンニ
In quali eccessi…Mi tradi quell’alma ingrata(あの恩知らずが私を裏切った)

言葉の発音する位置が随分前になった。
恐らく役や曲によって使い分けているのだと思うが、
この響きだと稀に喉に引っかかる時がある。

後、やっぱりこの人にとって一番難しい母音は”a”母音で間違えなさそう。
「ingrata」という単語は何かと鼻に入りやすくて難しのだろう。
更に、響きを前にしたことによって、以前まで上手くいっていた”i”母音が、
今度は前過ぎて喉に掛かることがある。
発音と声のバランスは本当に難しい。

 

 

2019年(51歳)
チレーア アドリアーナ ルクヴルール io son l’umile ancella(私は芸術の卑しい僕)

トロヴァトーレを歌ってた時に少しフォームを崩したが、
この演奏を聴く限り現在はそこまで問題なさそう。
低音がやや太くなって高音がちょっとキツそうになったが、それは仕方ないと思う。

フリットーリは人格的にも大変すばらしい方で、謙虚であることは有名な話。
3.11の時も来日の意向を表明したことで、フリットーリを悪く言う日本のオペラファンはまずいないだろうが、
純粋に演奏だけ見ても、修正能力の高さとレパートリー選びの賢さ、謙虚さは尊敬に値する。

崩れてもしっかり修正できる能力があるかどうかは、
歌い手にとってはキャリアと直結するだけに重大な問題だが、
そういう冷静さと謙虚な姿勢がこの声を支えていることは間違えない。

 

こうやって聴いてみると、
20代~50代までで、声に大きな変化がないというのは驚きだ。
まだまだ歌える年齢だけに、これからどのような歌を歌っていくのか、
若い歌手に負けない活躍が期待される。

 

 

 

CD

 

究極の若き日の伯爵夫人が聴けるCD

 

個人的にはフリットーリはヴェルディよりモーツァルトが合うと思っている。

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