今日はちょっとネタ動画を紹介したいと思います。
カウフマンとネトレプコの歌唱をfake singingだと主張している動画なのだが、
はたしてその中身は
THICK SINGING (incorrect dark singing) – FAKE OPERA SOUND (1)
Anna Netrebko の歌唱はダメな歌唱の良い例。
反面教師にしろ!とでも言いたいのか、
こっちより分かり易いのがカウフマン
THICK SINGING (incorrect dark singing) – FAKE OPERA SOUND (2)
最初の発声の段階で、「hはぁ」みたいな感じで息の圧を必要以上に掛けていることがよくわかる。
子供の歌の方がよっぽど明確に聴こえる。とはその通りで、
会場の後ろからあえて声が飛ばないことを伝えているのがリアルな感じで良い。
実際はドミンゴもこんな感じらしいが、後ろで聴くと何言ってるか全然わからない。
声が飛ばないというのは何人かの知人からも聴いているので、悪意の籠った編集ではないと考えて良いと思う。
だが、本物の歌唱だと主張するcornell macneilはバリトンなので、
バリトンとテノールの発声を比較するのはちょっと・・・
他にも興味深い動画をアップしているのでネタとして見る分には中々面白い。
ただ、現代の歌手がダメの昔の歌手の方が上手い。
的な発想として年長者が使うことのあるModern singing
という言葉には異議を唱えたい。
例えばこういう動画
いつからが現代的で、いつからが昔の歌唱なのかがまず不明確。
因みに、ここで称えられているフィリッペスキを私が現代の歌手と比較してみるとこうだ
Mario Filippeschi O muto asil del pianto
バリバリ現代の歌手Enea Scala
スカラがフィリッペスキに圧倒的に遅れを取っていると主張することは難しいだろう。
しかもフィリッペスキは超短縮版で歌っているのだから、
スカラの方がどう考えても同質の演奏ならカットが少ないだけ上である。
こんな感じで比較の対象もそうだし、
声だけに焦点を絞るのか、もっと多角的に聴くのかでも良し悪しの判断はかわってくる。
こういうテキトーな比較動画も沢山あるので、どうか安直に昔の歌手は凄くて現代はクソなんだ!
などと思わないようにして頂きたいと思う。
報道されない重大なニュースが沢山あるように、
スポットライトの当たらないところにも素晴らしい歌手は必ずいる。
この新旧歌手の比較、私も疑問をもってました。
アラーニャでオテッロの比較するなんて!
比較の対象が問題であって、現代の歌手か過去の歌手かの問題ではないですよね。
カルーソーですら、道化師は重過ぎて声に合っていないと自分で言っている程ですから、道化師でカルーソーとジャコミーニを比較して、カルーソーの方が格下。などと言う人は絶対いない。それと同じ理屈ですね。
新旧歌手の比較は選ぶ歌手に問題あると思ってました。
比較するなら得意なレパートリーが同じでないと、
比較にはなりませんよね。
全く仰る通りです。
今度、私なりに新旧歌手の比較記事を作ってみようと思います。
楽しみにしていめす!
ありがとうございます。
最近このシリーズ更新できてないので、そろそろVol5を作りますね。