2018-19シーズン メトロポリタン歌劇場のヒロイン達へのエレジー

メトロポリタン歌劇場と言えば、
ミラノ スカラ座、ウィーン国立歌劇場と共に世界最高峰と言われ、

特にMETは資金力にモノを言わせたオールスターキャストの集め方はどっかのプロ野球球団顔負けだった。

しかし、今でも超一流の歌手だけがその舞台に立っているのかと言われればそうではない。

それを検証すべく、2018-19シーズンのMETで主役を歌うソプラノを見ていこう。

 

◆アドリアーナ・ルクヴルール

アドリアーナ役

Anna Netrebko
※この演奏は2016年なので今はもっとハスキーな声です

 

 

jennifer rowley

 

 

 

 

◆ヴァルキューレ

ブリュンヒルデ役

Christine Goerke

 

 

 

ジークリンデ役

Eva Maria Westbroek

 

 

 

 

◆カルメル派修道女の対話

ブランシュ ドゥ ラ フォルシュ役

Isabel Leonard

 

 

 

 

◆カルメン

カルメン役

Clémentine Margaine

 

 

 

 

◆魔笛

夜の女王役

Kathryn Lewek

 

 

 

So Young Park

 

 

 

 

パミーナ役

Erin Morley

 

 

 

Sydney Mancasola

 

 

 

 

◆椿姫

ヴィオレッタ役

Diana Damrau

 

 

Anita Hartig

 

 

 

 

◆オテッロ

デズd-モナ役

Sonya Yoncheva

 

 

Julianna DiGiacomo

 

 

大体こんな感じであるが、正直、聴いてて疲れた。

ここまでくるとMETでヒロインを歌えるソプラノの条件をまとめると

 ◆喉が強くて持ち声が良い
 ◆ビブラートが強い
 ◆響きではなく声で歌う
 ◆言葉の明瞭さ<声のデカさが大事

 

ということになる。
いつか記事にしようと思っているが、ディアーナ・ダムラウはイタリアオペラを歌ってはいけない。
彼女はイタリアオペラを歌うと響きが落ちて声が揺れる。
ドビュッシーやシュトラウスの歌曲を歌う分には素晴らしいのだが・・・。

結局この中で声楽的に歌えているのは、Sonya Yoncheva位しかいないのではなかろうか?
メゾのSydney Mancasolaは、声自体は芯があって、ピントのあった声で歌えているが、やはり息ではなく声が先行している。
そのためレガートもまだまだで言葉が息に乗らない。

彼女達は5年後、10年後に今より上手く、あるいは最低でも現状維持の歌が歌えているだろうか?
最近は夜の女王も軽いソプラノから、強さを求める方にシフトし始めたので、1幕のアリアをやたら太い声で歌い始める人がいたりして、
今までより彼女達は命を削って声を出すこと求められている。

そんな彼女達の叫びに喝采を送る聴衆に私は絶対なれないし、なってはいけない。
この通り、オペラに於いて骨格的にも言語的にも不利な日本人は絶対METなんて目指してはいけない訳ですね。
少なくとも支配人が変わるまでは・・・。

 

 

 

こちらは映像で、安価で名歌手の映像が見れるが、ここまでYOUTUBEに一通りそろってしまうと、
日本語字幕がない限りDVDやブルーレイを買うメリットは少ないかもしれない。

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