Yonghoon Lee(ヨンフン・リー)にみる韓国人テノールの特徴

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Yonghoon Lee(ヨンフンリー)は1973年韓国生まれのテノール
ドラマティックテノールの役でMETを中心に活躍する、アジア人で最も成功しているテノールの一人

ただ、この人に代表されるような韓国人テノール声。
とでも呼ぶべき声の傾向が彼等にはある。
※勿論全員に当てはまる訳ではないが。

とりあえず一曲聴いてみて欲しい

 

 

 

ビゼー カルメン la fleur que tu m’avais jetée

この通り、異常なまでに喉が強いのが韓国人テノールの特徴。
全く響きが上がっていないのに、完全にパワーだけで声を出し、それで出てしまう。
最後なんてよくこれでBが張れるなと思わせる歌い方で、「toi」の発音で何故か鼻母音になってるし、
フレージングも言葉のリズムも音楽性もあったものではない。
こういうことを書くと、韓国ヘイトか!
と思われるかもしれないが、
本当にこういうテノールが多いのだからしょうがない。

 

例を挙げれば

Lee jung hyung(イ ジュンヒュン)

 

Alfred Kim(アルフレッド キム)

 

 

もっと軽い声では

Konstantin Lee(コンスタンチン リー)

いかがでしょう?
喉でゴリ押しが韓国人テノールの特徴です。
と客観的に聴いてそういう結果が導き出される。
別に私は選んでここに選別している訳ではなく統計的な事実である。
もし、私が偏見を煽るためにそういう発声のテノールを選んで紹介しているに違いない!
と思う方は、ご自分で探してみると良い。

でも、勿論韓国人テノールにも素晴らしい人はいる。

 

 

 


 

 

静岡国際オペラコンクールで優勝した
MOON Sehoon(ムン セフン)は本物だ!

一人だけ全く発声が違うのがわかるだろうか?
まだ顔の前面だけの平たさが残る響きとは言え、
これだけ自然なフレージングで歌えて、発音にも癖が見られず、高音も明るい響きで見事なもの。
他の4人と比較しても響きのポイントが全く違う。
日本人テノールは対抗するなら、パワーではなくこっちにしてほしいものだ。

 

 

ヨンフンに話を戻すと、
この人が日本での人気も知名度もそれなりに高いのは、
3.11が原因でカウフマンがキャンセルした代役でドン・カルロを歌ったからであろう。

あれだけ混沌としていた時に、韓国人テノールがメトロポリタン歌劇場のメンバーとして日本で歌う。
というのは中々難しいことだし、もし大コケしようものなら大変な騒ぎになっていたかもしれない。
そういう部分を考えればハートの強い歌手であるのは間違えないが、
問題はMETの方。

過去記事でも、2018-2019シーズンのメトロポリタン歌劇場でヒロインを歌う歌手を取り上げた通り、
とにかく声のデカい歌手と知名度の高い歌手を集めるだけの劇場に成り下がっている。

なんだかんだレヴァインは素晴らしいオペラ指揮者だったので、権力を握っていても水準は保てた感はあるが、
今のMETはキャスト自体を見ても、キャストそのものの使い方を見てもセンスが感じられない。

 

 

 

プッチーニ トスカ E Lucevan Le Stelle

こちらが2017年のヨンフンの演奏
2012年のカルメンに比べれば格段に上手くはなっているが、基本的な発声は変わっていない。
「高音でピアニッシモもできているじゃん」
と思うかもしれないが、
(2:00)の歌詞

「le belle forme disciogliea dai veli」の”sioglie”のディミヌエンドの不自然さが何よりの証拠

 

 

カルロ ベルゴンツィと比べてみればその差は歴然

(2:45~)重くて不自然に太い声はいらない。
ということが、ベルゴンツィの歌唱からも伝わればと思う。
因みに、この後の歌詞「L’ora é fuggita」の”fuggita”の発音が完全にヨンフンは崩れる。
一般的にパッサージョと言われる音域で、勢いのままフォルテを出そうとするとこういうことになる。
このアリアは最高音が低くて短いため歌うテノールが多いので、
こういうポイントで上手い下手を判別できてしまう(笑)

とにかく、
本家本元のイタリアでも発声が崩れている現状なので、
このブログが、

そういったものに騙されず、
本当に上手い歌
美しい声を追求している演奏を評価するための一助となれば幸いである。

 

 

 

 

 

 

 

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